第十章 最終章〜生誕200年のその日に 2010年
2010年3月1日(月) | ||
会場 | 浜離宮朝日ホール | |
開演 | 18:30 | |
チケット | 4,000円 | |
主催 | 宮谷理香後援会HARMONY | |
協賛 | ヤマハ株式会社 | |
後援 | 駐日ポーランド共和国大使館 (フリデリック・ショパン生誕200年記念事業) |
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マネジメント | コンサートイマジン |
プログラム | 第一部 青春の煌き | マズルカ 第1番 作品6−1 エチュード 作品10-5「黒鍵」 ドン・ジョヴァンニの「お手をどうぞ」による変奏曲 作品2 |
第二部 豊穣なる中期から晩年へ | スケルツォ 第3番 作品39 ノクターン 作品27より バラード 第1番 作品23 ポロネーズ 第6番 作品53「英雄」 ワルツ 第6番 作品64-1「小犬のワルツ」 舟歌 作品60 |
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第三部 遥かなる世界を夢見て | 子守歌 作品57 ソナタ 第3番 |
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メッセージ |
本日はご来聴いただきありがとうございます。 2010年3月1日、ショパン生誕200年のその日に『宮谷理香と廻るショパンの旅』最終章をお届けできることを幸せに思います。 目まぐるしく移り変わる環境や、足早に過ぎ去り変化しつづける時の流れの中でも、自分が本当に大切にしたいものは心の奥でいつも変わらずに燃え続けているのではないでしょうか。 私にとってのそれは音楽への愛であり、人間同士の絆であり、すべてのものへの感謝の想いでした。 こうした「変化」と「不変」への着想を音楽会のコンセプトにし、生きることと向き合って時の流れと共にその姿を追いながら、記憶に留められる形で歩むことができたらと考えて、この旅を始めました。 コンセプトをプログラム上に表現し、「変化」を、さまざまな作曲家への新しい取り組みという挑戦で、「不変」を、ショパンの演奏を求め続けることで表現してきました。 10年計画、人生の理念をプログラムに、という「頭でっかち」のスタートでしたが、時を経るごとにこの企画にのめり込み、自分の中での重みがこれほど増してライフワークに育っていくとは思ってもみないことでした。 「変化」と「不変」への着想と言いながらも、10年間のあゆみから計り知れないものを気づかされ、得てきたように感じています。 ショパンのより深い理解に結びついただけでなく、ピアノ曲、音楽の世界の深みや高みを感じる普遍を導く旅でもありました。 最終章の今回は、生誕200年を迎えるショパンの作品のみで、人生と共にある音楽を皆さまとご一緒に味わう事が出来ればと思います。 第一部では、ショパンが祖国ポーランドで音楽家に憧れ、目指す頃の≪青春の煌き≫をお届けします。 「“お手をどうぞ”による変奏曲」は演奏機会の少ない作品ですが、シューマン(同じく生誕200年)が『諸君、帽子を取りたまえ!天才だ!』と評した若き日の佳品で、私にとっても新しい挑戦、演奏会では初めてソロで演奏します。 第二部では、ショパンがパリへ出て、音楽家としての名声を獲得し、栄光を手にしていく頃の珠玉の名曲の中から今回のために選び抜いた≪豊穣なる中期から晩年へ≫の作品を。 第三部では、≪遥かなる世界を夢みて≫、後の時代をも予言するような天才を感じさせる小品「子守歌」と、ショパンの最高傑作でもある「ソナタ第3番」を、作品番号続きで演奏いたします。 『宮谷理香と廻るショパンの旅』すべての「章」で演奏してきたジャンルの曲目を奏でながら、10年の時を経た今、なお変わらぬショパンへの想いと、心からの感謝をお伝え出来ればと願っています。 ショパン ——時を超えて、今も輝き続ける光。 宮谷理香 |