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2000.7.30

2000.7.30
-夢-


再び夏がめぐって来た。
20世紀最後の年頭に、更なる飛躍を期し、新たな挑戦を決心してから7ヶ月が過ぎようとしている
そしてこの時期になると、7月30日生まれの私は、ひとり静かにこの1年という「過去」、自分を信じる「未来」を思う。誕生日を区切りとする、真夏の年末年始の3日間がここにある。

誕生日の前日は「過去」という1年を振り返ることで、私は自分の弱点を痛いほど心に刻む。しかし、そのひとつひとつを忘れずに思い出すことで、私は強くなれたと思う。

翌30日は私にとっては夢を見る日だ。思いっきり大きな夢、想像力を駆使して去年よりも一昨年よりも、とにかく今まで思ったことのない夢を膨らませる一日だ。誕生日にすべきこと。それは夢を見ることでしかない。すでにこの世に生まれて何年、何十年経った人間にとっての誕生日とは、両親の力ではなく、自分の意志で夢を作ること、誕生させることに違いない。夢は明日に見るものではなく、今日という「現実」に見るものではないだろうか。


1991年、20歳の誕生日、私はヨーロッパでその日を迎えた。はたちの願いは叶えられ、今日の私が生まれたのも、そうした思いの毎日があったからだ。

夢を持つことの意義、その力は多くの成功者が語り、私も彼らに勇気づけられ、そして信じた。自分の夢を語れる、好きな仕事に就く...それが誰かに勇気や希望をわずかでも与えられるとしたら、なにか前を進むきっかけや楽しいと思う気持ちが芽生えたら、私は自分の夢が実現していることを知る。その歓びは海のように深く、些細な悩みの石をどれだけ投げ込んでも、わずかな水音で消え去る。また、その歓びは広き青空からの陽光のように、後悔の雨に濡れた頬など一瞬で溶かしてしまう。


誕生日の翌日は、この3日間で最も重要な「未来」を想う一日だ。過去を反省し、前日の夢を強い目的意識を持って心に刻む一日だ。
未来に私が望むもの、未来に私が信じるもの、新世紀に向かい、私は、真なるもの、美なるもの、善なるものを音楽で表現する、そういうピアニストとしてこれからも自分の人生を歩いていきたいと、私はきっと願うに違いない。
21世紀という新たな100年が始まるのだから。なんと言っても今日は7月30日なのだから。このくらい大きな絵を心に抱きたい。夢を叶えるために…



2000年 7月 30日
 宮谷 理香

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